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おしいれのしたのひみつきち

日々のよしなしごとを。だれにもナイショで。

異体字本二題

神奈川県立図書館と横浜市立中央図書館を梯子してきた。
で、計6冊ほど借りてきたのだけれどその中から2冊を。

漢字百珍―日本の異体字入門漢字百珍―日本の異体字入門
(2001/12)
杉本 つとむ

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異体字研究のオーソリティー・杉本先生の作。
漢字研究者の立場から、厖大な資料をもとに「漢字は変化するものであり人口に膾炙するほどその貌を変える」という論を展開していらっしゃいます。
いわゆる「旧字体」と「新字体」の間でも「どうしてこれが同じ字?」と思うようなものがあるわけで(たとえば「體」と「体」のように)、それらに一定の解を与えるというのは素晴らしいことだと思います。
唯一点難を挙げるならば、「1画増減することはよくあること」と仰っているにもかかわらず「当用漢字で1画欠いた漢字は許せぬ」と仰るのは理が通らぬのでは、と思うのですが。

日本簡体字のすすめ―漢字をやさしく (漢字をやさしく)日本簡体字のすすめ―漢字をやさしく (漢字をやさしく)
(1997/10)
榎村 陽太郎

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同じ「漢字は変化するものだ」という論でもこちらの本は些か不満であります。
杉本先生とは違い資料に拠ったわけでもなく、いくつかの用例から乱暴ともとれる論を展開しています。
一貫して「面倒だから簡単な字で書いちゃえばいいじゃない」という姿勢は漢字の担ってきた歴史を蔑ろにし、それこそ「字を弄する」としか言いようのない論であると思います。

同じことを書いていても歴史とか研究とかそういう背景に裏打ちされているか否かが非常にでかいということがよくわかります。

(8/10 追記)
榎村氏の論が嫌な感じがする理由が分かった。
論調が全共闘っぽいんだ。
何かにつけて「中国では~」って言う感じとか。古い文化は全部ぶっ壊せ的な考え方とか。
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100冊計画(4/100)

『昭和を騒がせた漢字たち―当用漢字の事件簿』(円満字二郎)読了。

作者の名前が出オチ(失禮)。
1946年の當用漢字制定から1981年の常用漢字への發展的解消迄のすつたもんだが述べられて居ります。
此の後JISコードと云ふコンピュータの惡魔にも通ずる物が或る訳で在りまして全く御偉方と云ふのは何時の世も餘計な事しかせぬのだなァとがつかりしきりで在ります。

以上、無駄に正字正假名で御送りしました。

昭和を騒がせた漢字たち―当用漢字の事件簿 (歴史文化ライブラリー 241)昭和を騒がせた漢字たち―当用漢字の事件簿 (歴史文化ライブラリー 241)
(2007/09)
円満字 二郎

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100冊計画(1/100)

『阪急電車』(有川浩)読了。

『図書館戦争』で有川はよい、と感じていたのにまさかの鉄道ネタで即購入、しそびれ、泣く泣く図書館で2ヶ月待ちの末漸く読めた次第。
某氏に「この本はお前絶対好きだと思う」と言われた通り、嫌いになるわけがないプロット。
基本的には短編オムニバスなんだけれど、そのそれぞれをうまいことリンクさせてあって、それでいて一つ一つの話が有川らしい温かみのある優しいお話で、あー、もうコレはほんとに好きだわ。
文庫化されたら買って擦り切れるまで読もうと思います。

阪急電車阪急電車
(2008/01)
有川 浩

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